安倍首相が中東歴訪する少し前に書かれたイスラム国の解説書を覗く。
すると、こんな感じ。
「イスラム国とは何なのかー?
この謎の集団が、日本人が関係したこうしたニュース
(湯川氏の拘束ー引用者)をきっかけに、
人々の関心を広く集めるようになっていきました。
それでも、中東はやはり『遠い国』です。
日本とは関係のない、どこかの話でしかありません。
しかし、イスラム国という過激派集団がシリアと
イラクで急速に台頭し、今日も凄まじい勢いで人々を
殺戮していることは、紛れもない事実なのです」
(軍事ジャーナリスト、黒井文太郎氏『イスラム国の正体』
奥付け平成26年12月20日)
「神の啓示による絶対的な規範の優越性を主張する
宗教的政治思想の唱導は、自由社会においてどの範囲まで許され、
どこからは許されないのか。
日本の法執行機関と市民社会のそれぞれが、
確固とした基準を示しておく必要がある。
『イスラーム国』への対処は、日本の自由主義体制と市民社会の
成熟度を問う試金石となるだろう」
(東京大学先端科学技術研究センター准教授、
池内恵氏『イスラーム国の衝撃』同平成27年1月20日)
「イスラム国の情報収集に関して、日本は有利な立場にあります。
彼らの敵意は基本的に欧米に向けられているからです」
(放送大学教授、高橋和夫氏『イスラム国の野望』
同平成27年1月30日)
「イスラム国は『欧米人を殺せ』という指示を世界に向けて、
すでに発信しています。
欧米にとって本質的な脅威は、
イスラム国から戻ってきた自国出身者の戦闘員だけでなく、
その呼びかけに応えた自国にいるだれかが、
『9・11事件』のような大惨事を起こしかねない
状況になってしまったということなのです」
(元シリア大使、国枝昌樹氏『イスラム国の正体』
同平成27年1月30日)